慣れない海外の空港で、あるいはホテルの部屋で、スーツケースの鍵が開かなくなった。言葉も通じにくい異国の地で、このトラブルに見舞われた時の心細さは、計り知れません。しかし、そんな時でも、落ち着いて行動すれば、必ず解決の道はあります。海外でスーツケースの鍵トラブルに遭遇した際の、頼れる「駆け込み寺」をいくつかご紹介します。まず、最も身近で頼りになるのが、滞在している「ホテルのフロントデスク」です。多くのホテル、特に中級以上のホテルでは、宿泊客の同様のトラブルに対応した経験が豊富です。フロントに事情を説明すれば、ホテルのメンテナンススタッフが、簡単な工具で開けてくれる場合があります。また、ホテルによっては、提携している地域の鍵屋(Locksmith)を紹介してくれたり、電話で呼んでくれたりもします。つたない言葉でも、ホテルのスタッフが間に入ってくれることで、スムーズに意思疎通ができるという大きなメリットがあります。次に、もし空港でトラブルが発生した場合は、「空港のインフォメーションカウンター」や、「手荷物サービスカウンター」に相談してみましょう。ここでも、空港内や近隣の鍵屋の情報を提供してくれたり、航空会社によっては、スーツケースの修理サービスの一環として対応してくれたりする場合があります。また、海外旅行保険に加入している場合は、その「保険会社のカスタマーサポート」に電話をかけるという手もあります。契約内容によっては、鍵のトラブルに関するサポートが含まれており、提携業者を手配してくれたり、後日、かかった費用を補償してくれたりするケースがあります。いずれの場合も、大切なのは一人で抱え込まないことです。現地の言葉に自信がなくても、身振り手振りや、スマートフォンの翻訳アプリなどを駆使すれば、状況は必ず伝わります。まずは勇気を出して、一番近くにいる「その場所のプロ」に助けを求めること。それが、異国の地でのトラブルを乗り越えるための、最も確実な一歩です。